2025.05.21
0歳児の大きな特徴のひとつは、体の発達がめざましいことです。
子どもは生活の中で自発的に身体を動かしながら、運動機能を発達させていきますから、それを促すのも保育のねらいです。
下の写真は、ずり這いが始まったばかりのお子さんで、腕を伸ばした先に保育士が置いた遊具を手に取ろうとしています。
壁や床を足で蹴り、腕も使って前に進む、これが体の筋肉や動きを育てますから、保育者は笑顔でこのお子さんに声をかけ、励まします。
手に取れた時には、嬉しそうでした。
こちらでは、お子さんがうつぶせの姿勢で両手を使って遊べるよう、胸にクッションをあてています。
クッションがあっても、首を自分で挙げて上体をそらさなければならず、筋肉や骨格の発達にプラスです。
起きている時にうつぶせの姿勢で遊ばせることは大事ですが、子どもの口がふさがらないよう、必ず保育者がついています。
手に触れた遊具の音が鳴ると、ご覧の通り目を丸くして驚き、さらに鳴らしていました。
ハイハイで自由に動けるようになると、活動はますます広がります。
たとえば、子どもたちはこの写真のトンネルでくぐる動作を何度も繰り返します。
振り返ったり、すき間からのぞいたりして、誰か人が見えると、ニッコリします。
この時期の子どもは、自由に動きながらも大人を見、「これでいい?」「見ててね」と何度も確かめます。
このやりとりで育つ安心感から、子どもはどんどん活動範囲を広げていくことができるので、保育者は子ども視線や発語にしっかり応えるようにしています。
ハイハイは、背筋や腹筋、手足の筋肉や平衡感覚を育む全身運動ですので、歩行の前段階として、十分に保障したい動きです。
ハイハイを促すために、ふたば組では特に空間を広くとり、保育室のあらゆる場所に遊具を配置し、子どもたちが興味を持って動き、さまざまな動きができるように工夫しています。
写真のお子さんは、扉を開けて中を見ようと手を伸ばしています。
ハイハイから、上半身を持ち上げて、座る姿勢に近づいています。
一方で、手と指を使った活動もどんどん盛んになり、少し重い遊具も握り振って遊んでいます。
片方の手からもう片方の手に持ちかえること、つまむこともできるようになってきました。
子ども一人ひとりの身体と動きの発達に沿って遊べるよう、保育士が環境を整え、関っていきたいと思います。